空質空調事業が今、ソフトウェア人材の採用を強化する理由。 ソリューション事業開発センター センター長 高崎 真一

パナソニックは、100年もの歴史の中で空質・空調テクノロジーを融合し進化させることで、お客様に新たな価値を提供してきました。事業成長・拡大が進む中で今、パナソニックの空質空調事業ではソフトウェア人材の採用を強化しています。なぜこれだけ採用を活発化させているのか、その背景や理由について、ソリューション事業開発センターにて所長を務める高崎さんに話を聞きました。

まずは「空質空調事業」の、
パナソニック全社としての位置づけを教えてください。

私たちが所属する空質空調事業部門は、パナソニック全社の中で成長事業領域に位置づけられています。現在、空質空調事業の売上は「機器の販売」が全体に占める割合の大半を占めていますが、2030年に向けてはエンジニアリング事業やソリューション事業による比率を増やしていく、という方針を打ち出しています。
そのような中で、私の担当するソリューション事業開発センターは、クラウドやAIを始めとするソフトウェアの力で新たなサービス事業を立ち上げることをミッションとして2021年10月に設立されました。ソフトウェアを基軸としたサービスを将来の空質空調事業の成長エンジンとすべく、この組織ではサービス企画・システム開発・データサイエンティストなど異なる職種のメンバーが一体となって業務を進めています。

高崎さんが、日頃のマネジメントで心掛けていることは何ですか?

ソフトウェア基軸の新たなサービス事業の創出に向け、「スタートアップの気概でプロジェクトを進める」「スピーディーな意思決定をしていく」という2点を、部門全体のマインドとして浸透させていくのにこだわっています。お客様のニーズにタイムリーにお応えしながら新しいサービスを立ち上げていくためには、とにかくスピード感のある意思決定が重要です。そのために、これまでの当社の働き方・組織風土や開発プロセスをゼロベースで見直し、「変えるべきところは変える」ということを意識しています。
例えば、組織設立から約半年で今までの開発プロセスを抜本的に見直してアジャイル開発を採用したり、そのために必要な開発インフラを整えたりと、スピード感を持って我々の考えているアイデアを実際のお客様に評価していただけるような環境を整えています。
また、部や課単位の組織運営やプロジェクトのマネジメントは、各部課長やリーダーにお任せしていますが、既に進めているプロジェクトを推進する上では「細かく進捗を報告する必要はない」「課題がある時にだけ報告してくれればいい」と伝えています。
従来の会社の仕組みや風土を変えながら新しいサービスを立ち上げていくには、経営幹部や他部門の仲間達にも私たちの取り組みのファンになってもらうことが重要だと考えています。部門やプロジェクトのマネジメントももちろん重要ですが、部門外のステークホルダーと信頼関係や協力関係を築くことが私の仕事で一番重要だと考えています。

実際の部門の風土や雰囲気はいかがでしょうか。

リモートワークを積極的に推進していて、メンバーはリモートでの業務推進に慣れています。そのような環境下でも組織として活気があるだけでなく、フラットにメンバー同士がコミュニケーションを取れるようになっていると感じています。特に若手メンバーが勉強会を自主的に開催してくれたり、リモートワークの中でも工夫をしながらコミュニケーションを取れる仕組みを構築してくれたりと、色々なことに挑戦してくれている姿を見るのはとても嬉しいですね。
また、転職者も多く在籍していますが、彼らには今の組織風土や仕組みに慣れようとするのではなくて、今までの経験を通じて組織風土や仕組みをより良く改善していくための提言をして欲しい、とお願いしています。実際に彼らからは、色々な課題の提言や新しい取り組みの提案が出てきていて、とても良い傾向だと思っています。部門のみならず、空質空調事業全体で見ても、組織風土をより良くしていこうという動きが活発ですし、まさに悪い意味での“大企業らしさ”は、なくなってきている実感がありますね。
ちなみに、私自身も率先してリモートワークを取り入れていますし、知りたいことがあれば私からメンバーにチャットして教えてもらう、というようなフランクな関係構築を意識しています。

ソフトウェア人材の採用を強化しているのはなぜですか?

ソフトウェアの領域で、当社が社会にお役立ちできるフィールドが拡がってきているためです。機器がクラウドにつながることが当たり前になってきた中で、私たちが持つソフトウェアの力を駆使すれば、空質空調事業として今まで以上に社会へのお役立ちができると信じています。例えば、機器の販売後もクラウド経由でお客様とつながり続けることで、遠隔での故障診断や省エネなどのお客様の課題を解決できるだけでなく、快適性を損なわずに消費電力を抑えるなど、電力供給やカーボンニュートラルなどの社会課題に対しても貢献できると信じています。また、お客様の好みに合わせた空気質の提供など新しい形での顧客体験をお届けすることも可能になります。こういった社会やお客様へのお役立ちを早く実現するために、ソフトウェア人材の採用を強化しているという背景があります。

具体的に、どのような人材を求めていますか?

新しい事業を生み出していきたいというチャレンジ精神を持った方や、お客様の喜ぶ姿を見ることが大好きな方に、ぜひ仲間になって欲しいと思っています。その上できっと大きなモチベーションになるのは、機器や利用実態のデータなどこれまでに蓄積された膨大なデータです。そのデータを活用しながら新たな技術開発も手掛けつつ、新規サービスの立ち上げにも取り組んでいけるので、活躍いただけるフィールドは多くあると言えます。
私自身も欧州でサービス開発を進めていた当時、営業部門の仲間とお客様を訪問・提案活動を行った際に「This is our future!」と言われたときはすごく嬉しかった思い出があります。こういった経験が仕事を進める中で困難に立ち向かうモチベーションにつながっています。
なお、「ベンチャー」という言葉を使うと、安定性に不安を感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、ベンチャーとしての気概を持ちつつも、パナソニックグループとして確かな事業基盤を持っているという点もやはり当社の強みです。福利厚生や雇用が保証された中で、積極的にチャレンジしていけるため、思う存分にスキルや知見を発揮できると思います。

最後に、入社を検討している方々にメッセージをお願いします

私たちが実現したいと思っている会社としての方向性や、社会課題の解決・新しい事業の創出などに共感してくれる方が、より増えたら嬉しいなと思っています。その先にあるのは、他社では決して実現することができない、お客様や社会への貢献だと確信しています。高い意欲とチャレンジ精神を持つ新しい仲間と出会えることを、一同楽しみにしています。

1日のスケジュール ~午後から出社の日の場合~ ・8:00 - 子供を幼稚園に送る 在宅ワークの日の朝は、子供を幼稚園まで送ります。・9:00 - 在宅ワーク 情報セキュリティの監査などの対応。・11:00 - 1on1 ミーテング 自部門のメンバーとの定期的な1on1だけではなく、月に1度は他部門のメンバーと1 on 1のミーティングをしています。・12:00 - お昼からオフィスに出社・13:00 - 会議・定例会など 海外マーケティング部門との会議や定例会など、複数のプロジェクトの会議に参加します。・19:00 - 帰宅

PROFILE

ソリューション事業開発センター
センター長

高崎 真一

2003年、パナソニックに新卒入社。2011年よりPanasonic R&D Centerドイツに拠点を移し、欧州市場向けのヒートポンプ式温水暖房システムの制御アルゴリズムやクラウドサービスの開発・実証試験を推進。2018年に日本に帰任、IoTソリューションの部門を立ち上げ。2021年10月より現職。クラウド・AIを活用した新規サービス事業の企画・開発などを担当。

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