「南相馬市ロボット機器導入支援事業」は、南相馬市から業務委託を受けた㈱QBIT Roboticsが、コンサルティングの立場として事業を進めている。同社の中野浩也社長「ホテル丸屋グランデさんがこだわったのは、壁際をどう清掃するのかということです。私たちは国内、国外の清掃ロボット10機種以上から選定を進め、パナソニックの『RULO Pro』が唯一、壁際ギリギリに寄って、サイドブラシで汚れをかき取るところを見て、『これはすごい!』と思いました」 また、注目したのはホテル丸屋グランデのレイアウトと一定時間になると施設関係者しかいないというシチュエーションだ。ロボットの運用が容易であり、特に、「RULO Pro」は、事前に走行ルートを設定し、自律走行するマッピング方式ということもあり、この現場に向いていると判断した。昨年12月と今年の1月にデモを行い、高い清掃能力と壁際の除塵を間近で確認。スタート位置までの動線確保やスタッフによるロボットの運搬も問題なく行えることから、正式導入が決まった。
「もともと、前田さんを含め、ホテル丸屋グランデさんはロボットに対する抵抗感がなかったことが早期導入に至った大きな要因だと思います。あと、パナソニックのサポートが手厚かったですし、1回のフィールドテストで設計から修正まで迅速に対応いただきましたから、清掃オペレーションの変更と効率化につながったと思いますね」 こうして、2月からホテル丸屋グランデでロボット運用が本格スタートしたのだ。