米国Display week 2025で特別表彰(SRA)を受賞

2025年6月5日


2025年5月、生産設備事業センター PE技術部の吉田英博部長(工学博士)が、米国SID※1学会Display week 2025において、特別表彰(SRA※2)を受賞した。吉田部長は2004年からインクジェット印刷技術によるOLED製造の研究開発を主導、2013年に世界初の56インチ4K印刷OLEDパネルをCESで発表するなど、顕著な成果を挙げてきた。国内外の100件を超える特許の取得やディスプレイ分野で権威のあるSIDにおいて、講演やニュースレターの寄稿などの活動に加え、2023-24年と2年連続でSID優秀論文賞(Distinguished Paper Award)を受賞。インクジェット技術をディスプレイの分野で世界に普及させた功績が高く評価され、今回の受賞につながった。

※1 SID:Society for Information Display
※2 SRA:Special Recognition Award

■受賞者インタビュー

-吉田さんにとってのSRA受賞の意味は。

これまでの内向きを打開したいと考えていた。インクジェットは社内や国内に市場が少なく海外に目を向ける必要があった。そこで認められるためにはどうしたらいいか、そう考える中で、ディスプレイ分野で権威のあるSIDで認めてもらうことが必要であると考えた。論文が認められたことで、パナソニックのインクジェットは国内外から認められるようになり、ビジネスチャンスを大きく後押しすることになった。
そしてこういった積極的なアプローチの連打が吉田個人に対するSRA受賞に繋がったという事実は、次に続く後輩への強いメッセージになったと思っている。

-次の目標を教えてください。

SRAは技術評価で受けられるもの、次はデバイスを普及させたということで得られる賞を狙いたい。またインクジェットの可能性はディスプレイだけではなく、様々な分野への適用が可能であり既に複数の新しいデバイス分野への研究開発も進めている。大きな受賞を武器として様々な”次”を目指していきたい。