人体に有害なマイコトキシン(カビ毒)を不活化

パナソニックは、健康に悪影響を及ぼすマイコトキシン(カビ毒)に対して、ナノイー(帯電微粒子水)技術による不活化効果を実証しました。
本記事では、検証に至った背景・検証の方法・検証結果まで、分かりやすく解説します。

※実使⽤空間における製品の効果を保証するものではありません。
※症状悪化の一因となる化学物質への効果を検証したものであり、症状そのものに対する効果を保証するものではありません。

目次

「背景」

マイコトキシンとは

マイコトキシンとは、高温多湿の環境下でカビが産生する毒素の総称です。WHO(世界保健機関)によると、食品を介して一定量摂取されたマイコトキシンは、急性中毒や免疫低下に留まらず、がんを引き起こす可能性があります※1。また、空気中を漂う微小粒子(エアロゾル)に付着したマイコトキシンを繰り返し吸い込むことでも健康へ悪影響を及ぼすと言われています※2※3。

エタノールではマイコトキシンは不活化されにくい

エタノールではマイコトキシンはほとんど不活化されません。カビを拭き取ったとしても、毒素は残ると言われています※4。

パナソニックは、マイコトキシンを産生するカビ属が生活空間にどの程度存在するのか知るために、年間を通じて高温多湿でカビが発生しやすいベトナムで調査を実施しました。(検証1)
また、ナノイー(帯電微粒子水)技術であれば、エタノールでは対策しにくいマイコトキシンに対する不活化効果が期待できるのではないかと考え、検証を行いました。(検証2・3)

「検証1」

マイコトキシンを産生するカビ属を生活空間で検出

マイコトキシンを産生するカビ属が、生活空間にどの程度存在するのか知るための実地調査です。年間を通じて高温多湿でカビが発生しやすいベトナムで調査を実施しました。
調査対象:ハノイおよびホーチミンの一般家庭 12戸
調査方法:空気サンプルを採取・培養

【検証1結果】

12家庭の空気サンプルから培養されたカビから選定した16株のカビコロニーのうち、約75%がマイコトキシンを産生する可能性があるカビ属であることを同定しました。

「検証2」

マイコトキシン3種に対する効果を実証(45L空間)

45 Lの試験空間にて、検証装置から10 cmの位置にマイコトキシンを滴下したシャーレを設置し、ナノイー(帯電微粒子水)を照射しました。

対象3種
アフラトキシンB1:マイコトキシンの中で最も強力な発がん物質の一つ ※5※6
グリオトキシンアスペルギルス症の原因として知られる
ステリグマトシスチン:アフラトキシンB1ほど強力ではないが、発がん性を持つ

【検証2結果】

5分間の照射で90%以上の不活化効果が確認されました。

「検証3」

マイコトキシン1種に対する効果を実証(6畳空間)

21 ㎥(約6畳空間)の試験空間にて、検証装置から1.5 m・床面から1.2 mの位置にマイコトキシンを滴下したシャーレを設置し、ナノイー(帯電微粒子水)を照射しました。

※壁面に設置した送風機からの風に乗せて空間内に拡散

対象1種
アフラトキシンB1:マイコトキシンの中で最も強力な発がん物質の一つ ※5※6

【検証3結果】

24時間の照射で70%以上、48時間の照射で90%以上の不活化を確認しました。

「まとめ」

Asia Mycology Association Secretary General

応用バイオテクノロジー研究所
ファム・グエン・ドゥック・ホアン博士

微生物学およびバイオテクノロジーを専門とし、特に菌類研究分野において幅広い研究実績を有している。

カビによる健康リスクに効果が期待

ベトナムや日本の梅雨のような高温多湿な環境下では、カビが発生・増殖しやすくなります。そのため、生活空間ではカビ胞子だけでなく、カビが産生するマイコトキシンが拡散する可能性があります。これらは目視できませんが、長期間にわたり吸入すると、呼吸器疾患やアレルギー、さらには内臓疾患やがんなど、深刻な健康リスクを引き起こす恐れがあります。今回の検証では、ナノイー(帯電微粒子水)技術がマイコトキシンを不活化できることが科学的に確認されました。ナノイー(帯電微粒子水)技術は室内の空気質を改善し、カビ由来の健康リスクの低減効果が期待できる技術だと考えています。

※当社から依頼し、いただいたコメントを編集して掲載しています。

「解説」

アスペルギルス症:
アスペルギルス属のカビが原因となる病気(深在性真菌症)の1つです。空気中を漂うカビの胞子などを、ヒトが吸入することで引き起こされます。いくつかの病型がありますが、どれも重篤で、高い致命率を有しています※7。

【プレスリリース】 :
ナノイー(帯電微粒子水)技術が、人体に有害なマイコトキシン(カビ毒)を不活化(2026年2⽉6⽇)
https://news.panasonic.com/jp/press/jn260206-1

【関連記事を読む】
本検証で対象となったマイコトキシン(カビ毒)の他に、カビ本体への不活化効果についても実証されています。