海の底にはなにがあるの?

海の底は、平らな形をしているとは限(かぎ)らない。むしろ陸地よりも、複雑(ふくざつ)な地形をしているよ。陸地に近いところでは、やや浅い陸棚(りくだな)がある。そこからどんどん深くなっていって、急に深い溝(みぞ)になっているところがある。これを海溝(かいこう)といい、海溝の中で特にぐんと深くなったところを、海淵(かいえん)とよんでいるよ。

世界一深いマリアナ海溝は、深さが1万924mの谷になっている。これは、標高(ひょうこう)8840mのエベレスト山もすっぽりと入ってしまうほどの深さだ。ハワイ島にあるマウナケア山は、海底からの高さも加えると、1万mにもなる世界一高い海底火山だよ。

海底には、岩の層(そう)でおおわれた場所がある。これを岩層といって、銀や銅(どう)や亜鉛(あえん)などの鉱物(こうぶつ)を含(ふく)んでいる。また、石油や天然ガスなどの資源(しげん)も眠っているよ。石油や天然ガスは、古代の海の植物やバクテリアの死がいが海底にふり積もり、長い年月の間に、熱と圧力(あつりょく)によって変化したものだ。これらの海底資源を利用しようと、世界各地の海で採掘(さいくつ)が行われているよ。