部門横断型アクセシビリティマップ制作プロジェクト(2024年6月)

くらしアプライアンス社DEI・組織開発室は、"心のバリアフリー"をテーマに、誰もが働きやすい環境づくりを継続して推進しています。
24年度の取り組みとして、社内で有志メンバーを募り、車いすで目黒・草津(滋賀県)の各拠点を回りながらアクセシビリティマップを制作するプロジェクトがスタートしました。活動開始時の24年6月にはすでにアクセシビリティマップを制作・運用している彦根拠点と、重度障害者多数雇用事業所として現在35名の障がいがある社員が活躍するアソシエイツ滋賀を訪問しました。
アクセシビリティマップとは、障がいの有無に関わらず、誰もが安心・安全かつ効率的に各拠点にたどり着くための情報を示したマップです。バリアフリーな箇所を地図上に示すだけではなく、目的地までのバリアを適切に表示することで、利用者が自身のスキルに合わせてルートを選択できるような「アクセシビリティ(アクセスのしやすさ)」の見える化を目的としています。
きっかけは、2022年のグループDEIフォーラムで障がいのある社員の方から頂いた次のような声でした。
・ 会社の他の拠点に出張に行きたいけど、拠点の設備の現状がどうなっているかの情報がない
・ 障がいがあるけど、みんなと同じで管理職にチャレンジしたいし、そのために専門性を磨いているし、出張も行きたい
・ 必要な情報が提供されないと、会社は障がいのある私には活躍を期待してくれてないのかなと思う
●彦根拠点(滋賀県)
彦根拠点の糀谷さんと高木さんに制作過程でのお話を共有いただき、意見交換を行いました。「アクセシビリティマップの目的は一人ひとりの選択肢を増やすこと。指摘ばかりでなく、ポジティブな伝え方が大事だ」との気づきを共有。「ここから琵琶湖が見えます!」「ここの展示室で○○の商品が見えます!」など、彦根拠点ならではの内容がマップ内に表れており、見ていてポジティブな気持ちになる工夫が凝らされていました。

●アソシエイツ滋賀
アソシエイツ滋賀の玄関には段差がありません。車いすの方が、スムーズに入れるようにするためです。また、床には滑りにくい素材を使用するなど施設自体にさまざまな配慮がされています。

そのほか、出会いがしらの衝突を事前に回避するために更衣室のドアに人感センサーを設置したり、車いすの方が安心・快適に食事ができるように車いす用に高さを調整したテーブルを設置したりするなど、障がいがある方が生き生きと働けるようバリアフリーが進んでいる環境を見学することで、どういった点がバリアになっているのかを実際に理解し、学ぶことができました。
今年度は、草津拠点W20棟と目黒ビルのアクセシビリティマップを作成する予定ですが、今回の訪問は、視野が広がる経験となりました。今後、有志メンバーを募ってアクセシビリティマップ制作の活動を進めていきます。

<担当者の声>
DEI・組織開発室 大美さん
本プロジェクトは、単にマップを作り上げることが目的ではありません。何気なく使っている道や建屋も目線を変えると、拠点のいいところなど多くの気づきがあると思います。バリアへの気づきを通じて年齢、部門、性別など色々な壁を多様なバックグラウンドを持つ社員の「違いを知る、認める、協力し合う」重要さを学び、社内のコミュニケーションが活性化し、心のバリアフリーに繋げるきっかけになればいいなと考えています。