Dry mist diffuses lighting in a immersive museum

ミスト加湿による工場の静電気対策

作成日:2024年7月2日

本記事では、シルキーファインミスト二流体加湿システムを導入した事例について詳しく紹介します。実際の導入事例を通じて、ミスト加湿がどのような課題を解決し、どのような効果を得たのか参考にしていただけ頂ければと思います。

松下音像科技(广东)有限公司( PCNSGD )について

松下音像科技(広東)有限公司(PCNSGD)は、中国広東省東莞市に位置する工場で、深圳空港から車で約1時間の距離にあります。PCNSGDは、パナソニックのグループ会社であり、業務用プロジェクターやカメラを製造しています。同社の製品はグローバル市場で高いシェアを誇っています。

お客様の困り事と目標

なぜ加湿をする必要があるのか?

プロジェクターの製造過程では、プロジェクターで使用される基板へ半導体を実装する工程があります。実装された半導体は、その後リフロー炉という機械で高温処理されて固定されます。

高温処理を行うリフロー炉周辺では温度が上昇しやすいため、快適な作業環境を維持するため、冬場でもエアコンを稼働させる必要があります。エアコンは除湿も行うため、加湿を行わない場合の湿度は冬場で20-30%程度まで下がります。

この影響を特に受けるのは、リフロー炉の前工程である基盤挿入工程であり、この工程で静電気が発生しやすい状況になります。また、小型化の一方で部品の耐電圧が低くなり、破壊されやすくなっているため、チップ部品やICを含む半導体を扱う表面実装(SMT)工程ではより一層の静電破壊対策が求められています。

PCNSGDでは基板実装工程における品質基準として湿度が目標内(55%±10%)であることを社内基準として定めています。工場は24時間稼働しており、湿度を早番遅番交代のたびに目視で記録しています。

なぜミスト加湿なのか?

製品や装置の帯電を防ぐため、作業者がリストストラップを装着することが基本ですが、SMT実装工程では半導体部品をセットするために作業者の移動が多く、常時リストラップを付けることが困難でした。

商品の選定過程

なぜパナソニックのミスト加湿?

上記の課題に対応するため、PCNSGDは他社のミスト加湿システムを使用していましたが、ランニングコストの低減が課題となっていました。そんな中、社内向け勉強会がきっかけでシルキーファインミスト二流体加湿ソリューションを知り、導入に向けた検討が始まりました。すでにミスト加湿を採用していたことから空間全体の加湿にはミストが効率が良いという認識があったため、ポイントは消費エネルギーの削減でした。

実際に計測したところ、パナソニックミストのエア消費量が既設のミストの1/2以下であったことが導入決定の大きな決め手となりました。PCNSGDは24時間稼働のため、ランニングコストの低減は大きな経営インパクトを生みます。こうした現場の必要加湿量における他社比較シミュレーションが社内決裁において非常にわかりやすく導入を促進しました。

導入プロセス

導入プロセスは以下の通りでした。

  1. 現地調査:現地調査を2回行い、現状のエアー消費量の測定などを行いました。
  2. 設計案の提出:導入前後のエネルギー比較を含む設計案を提出しました。
  3. 契約
  4. 施工:施工は現地のパートナー会社である博原噴霧社*が対応し、配管、ノズル設置、噴霧調整を含めて2日間で完了しました。     施工は土日に行われ、工場が稼働していない間に行われました。RO装置は既存のものをそのまま使用。

* 東莞市を拠点とする25年以上の経験を持つミストノズルメーカー 。開発だけでなく施工部門、アフターフォロー部門も持つ。

導入後の効果

床面積750m2の空間に対して噴霧ユニット10個の加湿システムを導入しました(最大加湿量約70kg/h)。当社のシステムに切り替えることでエアの消費量は既存のミストノズルと比較して1/2以下に削減することが出来ました。また、アフターサポートに関しては施工を行った博原噴霧社が対応し、半年に1回点検に訪問することになっています。
 

まとめ

以上が、PCNSGDにおけるミスト加湿システムの導入事例の詳細です。湿度管理が不十分な環境では静電気の発生が増え、製品の品質に悪影響を及ぼすリスクが高まります。PCNSGDでは、パナソニックのミスト加湿システムを導入することで、SMT工程での静電気対策を強化しつつ、エネルギーコストな削減も実現しました。

他の企業が同様の課題に直面している場合、パナソニックのミスト加湿システムは非常に有効な解決策となるでしょう。特に、大規模な工場や24時間稼働する施設では、湿度管理の自動化と省エネ効果が大きなメリットとなります。さらに、導入からアフターフォローまでの一連のプロセスがスムーズである点も、導入を検討する際の重要なポイントです。

今後の展望としては、PCNSGDが得た成功事例をもとに、他のグループ会社や関連企業にもパナソニックのミスト加湿システムの導入を推進していくことが考えられます。また、さらなる技術革新や省エネ対策の強化を通じて、より多くの企業が持続可能な製造環境を実現できるよう支援していく予定です。

この事例が他の企業にとっても参考になり、湿度管理や静電気対策の一助となれば幸いです。もし、さらに詳しい情報や具体的な導入方法についてご興味がある方は、ぜひこちらの問合せフォームからお問い合わせください

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