第2回:ITインフラの「オンプレ回帰」とデジタル変革推進基盤としての現実解とは?~変化に即応する「従量課金型のハイブリッド環境」がもたらす効果~

「HPE GreenLake」のコラム 加速するデジタル変革を実現するIT基盤に求められる「7つの要件」
オンプレとクラウドのメリットを両立する、新世代のオンプレミス運用サービス

ニューノーマルに向け、企業のデジタル変革への取り組みはますます加速しています。ビジネス環境の変化に即応した迅速なITリソースの提供が求められる中で、ITインフラはハイブリッドクラウドによるシステム運用が現実解となることを前章では説明いたしました。「オンプレ回帰」とも呼ぶべき傾向が顕著となっている今、デジタル変革を実現するIT基盤にはどのような要件が求められているでしょうか。

85%超の企業が「オンプレミス回帰」と回答した理由とは

IT専門調査会社のIDC Japanが公開した「国内ハイブリッドクラウドインフラストラクチャ利用動向調査結果」(2020年10月)によると、パブリッククラウドサービスからオンプレミスやプライベートクラウドに移行した実績や、2年以内の移行予定を有する回答者はそれぞれ85%を超えることが分かりました。

こうした「オンプレミス」回帰の傾向の背景にあるのは、「セキュリティの向上」「データやアプリケーションの連携」「管理の一元化」「パフォーマンスやサービスレベルの向上」などのポイントです。基幹業務システムをはじめ、機密性が高いデータを扱う既存のレガシーシステムはパブリッククラウド上で運用できないといった理由でオンプレミスでの運用を廃止できない問題や、クラウド化できないアプリケーションが残存することによる連携性の問題や、IT運用が複雑化することによる運用管理負荷の増加といった問題です。

今後のITインフラは、複数のクラウドサービスやオンプレミスなどを連携し、統合的に運用管理する「ハイブリッドクラウド」が主流となっていくでしょう。上記のIDCの調査結果を見ても、ハイブリッドクラウドを実現する企業の割合は、現在の4.8%から2年後には13.0%に拡大すると見込まれています。

【参考リンク】
IDC Japanのニュースリリース: 新しいウィンドウ: 国内ハイブリッドクラウドインフラストラクチャ利用動向調査結果

オンプレミスの最大の魅力は自社ビジネス要件に合致できるシステム構築

普及が進むパブリッククラウドには、従量課金制のわかりやすいコスト体系、必要なときに必要な分を調達できる柔軟なITリソース提供機能、運用をサービス事業者に任せることによる運用工数の軽減、など多くのメリットもある反面、自社の要件にぴったり合致したシステム構築を実現するというニーズや運用ポリシーの柔軟性という点においては、オンプレミス環境には劣っているといえます。

自社要件にぴったり合致するためには、高いカスタマイズ性や自社セキュリティポリシーにそった運用、メンテナンススケジュールの管理や社内システムと連携できることが必要になります。もしもパブリッククラウドのように、自在にビジネスや市場環境に応じてITリソースを提供できるオンプレミス環境があれば、それこそがデジタル変革時代において最適な基盤といえるでしょう。

デジタル変革のIT基盤に求められる7つの要件

  1. 1. 柔軟なITリソースの提供
  2. 2. わかりやすい従量課金モデル
  3. 3. 運用工数の軽減
  4. 4. 自社セキュリティポリシーにそった運用ができる
  5. 5. 社内システムとの連携の自由度
  6. 6. 高いカスタマイズ性
  7. 7. メンテナンススケジュールを管理できる

「HPE GreenLake」を活用したハイブリッドクラウドに関する
ご相談・お見積りは、こちらからお気軽にお問い合わせください。

理想のオンプレミス環境構築のためのサービス HPE GreenLake

上記の7つの要件を実現できるサービスが、ヒューレット・パッカード エンタープライズ(HPE)が提供しているHPE GreenLakeです。
では、特長をいくつかご紹介しましょう。

オンプレミスでも、必要なときに必要なITリソースを追加

HPE GreenLakeを利用すれば、従来型のオンプレミスのようにIT基盤が拡張できるまでに何か月も費やしたり、多額の予算を投じたりすることなく、成長に対応し短時間でサービスやアプリケーションを市場に投入できます。その仕組みを説明しましょう。
まず、HPEは顧客企業とともに現在と将来のITリソースを予測して最小値を設定しながら、必要に応じて追加できるITリソースの予備分も作成しておきます。予備の容量は必要になったときに、すぐに使用できる状態になっておりAzureパブリッククラウドに簡単に展開できます。このように、HPE Green Lakeでは、オンプレミス環境であってもパブリッククラウドのように将来の需要に備えて予備のITリソースを確保しておくことができます。この予備のITリソースに関しては利用しないかぎり費用は発生しません。急遽ITリソースが必要になった場合に、自動的にパブリッククラウドのように迅速にITリソースが追加されるのです。追加分のコストは次月に請求されます。

需要の変動に柔軟に対応可能な容量説明図

オンプレミスとパブリッククラウドのいいとこ取り

パブリッククラウドとオンプレミス環境の最適な組み合わせにより、運用の効率と安定性が向上します。HPE GreenLakeによるハイブリッドクラウドであれば、主要なワークロードをオンプレミスで運用できるため、セキュリティ、プライバシー、コンプライアンス、および制御を強化するとともにレイテンシを低減できます。基幹システムなどのデータをパブリッククラウドで運用できないセキュリティポリシーの企業において、オンプレミスとパブリッククラウドの連携によるハイブリッドクラウド環境は、ビジネスのアジリティを向上させデジタル競争に打ち勝つ、デジタル変革時代のIT基盤の主流となるではないでしょうか。
HPE GreenLakeは、パブリッククラウドと同様に課金は従量制ですのでコスト算出や経理処理もシンプルになるというメリットが生まれます。

HPE GreenLakeによるオンプレミスとパブリッククラウドを連携したハイブリッドクラウドは、デジタル変革時代のIT基盤の最適解といえるでしょう。

次回は、パナソニック ソリューションテクノロジーがHPE GreenLakeを組み合わせたハイブリッドクラウドの価値と利用シーンについて解説します。HPE GreenLakeの利用までの流れについてもご紹介いたします。

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デジタル変革の実現に向けた
IT 基盤の最適化
(PDF:1.08MB)

デジタル変革推進の切り札。
正しいハイパーコンバージドインフラの選び方
(PDF:1.58MB)

競争力確保に
ハイブリッドクラウドが求められる理由
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