家電の進化と普及の時代

1958(昭和33年)
ホームクーラー
1960(昭和35年)
カラーテレビ
1969(昭和44年)
壁掛けセパレートタイプクーラー
1958(昭和33年)
家庭用テープレコーダ
1960(昭和35年)
赤外線コタツ
1970(昭和45年)
DDターンテーブルレコードプレーヤ
1959(昭和34年)
超小型ポケットラジオ
1964(昭和39年)
家具調ステレオ
1972(昭和47年)
壁掛けエアコン
1960(昭和35年)
カラーテレビ
1967(昭和42年)
ラジカセ
1972(昭和47年)
光リモコンテレビ

戦争が終わってからしばらくたち、日本がどんどん豊(ゆた)かになっていったのが、この時代だよ。日本全体が少しずつ豊かになるにつれて、生活にどうしても必要なものだけじゃなく、これがあると便利だなぁ、こんなものがあると楽しいなぁ…というものが作られるようになってきた。

家電製品(せいひん)もこうした流れの中で、いろいろなものが開発されるようになった。たとえばステレオ。ラジオは主にニュースを聞く道具だったけど、ステレオは音楽を楽しむための家電製品として登場したんだ。もっと手軽なものでは、ラジオ付きカセットテープレコーダー。高校生などを中心に、大人気になったんだよ。それから、今は当たり前になっているクーラー。夏を涼(すず)しく過(す)ごすために、ふうりんやうちわ、行水、そして扇風機(せんぷうき)など、いろいろな工夫がされてきたけれど、クーラーで部屋そのものを冷やすことができるようになった。冬に使うものでは、安全であったかい赤外線こたつが発売されたんだ。

テレビは白黒テレビを公園やお店で見ていた時代から大人気だったけれど、この時代にはカラー放送が始まった。本物と同じように色が付いているので、最初のころは天然色(てんねんしょく)テレビなんて言われたこともあるんだ。しばらくたつと、今は当たり前になっているリモコン付きのテレビも登場する。部屋の中を照らす蛍光灯(けいこうとう)に、丸形のものができたのも、ちょうどこのころだよ。

クーラーで涼しくなった居間(いま)で、カラーテレビを見たりステレオで音楽を聴(き)いたりする。ちょっと前には夢(ゆめ)のような話だった生活が、本当になりはじめた。そして、たくさんの人が、未来にはこんな家電製品ができるといいね…という夢を持つようになり、それが技術(ぎじゅつ)の力でどんどん実現されるようになっていったんだ。

このころにあこがれの的になったものは、クーラー、カラーテレビ、そして自動車。それぞれの英語の頭文字をとって3C(シー)なんて呼(よ)ばれたんだよ。