ノウハウ
FAXを電子化する方法は?
電子化する方法や電子化するメリットなどをチェック
公開日:2024 / 6 / 21
企業の中で扱われる文書の電子化が進んでいます。しかし、そんな中でも取引先とのやり取りについては、いまだFAX文書で行っているという企業もあるのではないでしょうか。FAXの電子化には多くのメリットがあるため取り組む企業が増えている一方で、取引先とのすり合わせが必要であると考え、躊躇している企業もあるかもしれません。
今回はFAXを電子化する方法、電子化のメリット、FAXの電子化をスムーズに進めるためのポイントなどを紹介します。
FAXを電子化する方法
FAXを電子化するとは、FAX文書の内容をデジタルデータにすることです。FAXの内容を電子化するには、主に2つの方法があります。
1.受信したFAX文書を印刷してからOCR処理する方法
これまで通りにFAX文書を受信する方法です。
- 受信したFAX文書を印刷する
- 印刷したものをスキャンしてPDFファイルにする
- PDFファイルをOCR処理する
FAX文書の内容を手入力なしにデータとして扱えるため、システムにも入力しやすくなる方法です。
ただし、一度印刷する手間とコストがかかり、ペーパーレス化もできません。そのためFAXの電子化、デジタル化というときには、次の方法を取るのが一般的です。
2.受信したFAX文書をPDFデータからOCR処理する方法
受信したFAX文書を印刷せず、PDF画像のままOCR処理する方法です。
- クラウドサービス上でFAX文書を受信する(クラウドFAX)、もしくはFAXとスキャナー、FAX機能とスキャナー機能を持つ複合機と連携する(PC-FAX)
- 受信したFAX文書を印刷せずに指定の場所に自動で格納してOCR処理する
なお、受信したFAX文書をPDFデータからOCR処理する方法としては、受信したデータを用紙に印刷する前にOCRツールでOCR処理するFAX-OCRといった手段もあります。
いずれの手段でも受信したFAX文書を印刷しないため、その手間やコストを削減可能です。また、システムにも入力しやすく、保存や管理も容易になります。ペーパーレス化にもなるため、リモートワークの推進にも効果的です。
クラウドFAXやPC-FAX、FAX-OCRの違いについては、次の記事を参考にしてください。
FAXを電子化するメリット
受信したFAXを電子化すれば、次のようなメリットがあります。
FAX文書の処理に関する作業負担の軽減
現在はFAX文書を受信したら、次のような作業が必要です。
- 印刷する
- 内容ごとに担当者に振り分ける
- データをシステムに手入力する
- 印刷した用紙を保管・管理する
FAXを電子化すれば、印刷、手入力、保管・管理の手間を省けます。振り分け作業もスムーズです。
取引先の作業には変化なし
取引をシステム化すれば、データをそのままシステムに入力できますが、取引先での業務フローも変更してもらわなければなりません。そのため取引先との調整が発生し、電子化を進めるのに時間を要してしまいます。場合によっては、拒否する取引先があるかもしれません。
FAXの電子化なら、取引先の業務フローを変更することなく、社内の業務だけをスピーディーに効率化できます。
検索・保存・管理が容易に
紙のFAX文書を検索する場合は、紙を一枚ずつ見るしかありません。手間と時間がかかり、データの活用もスムーズにできないでしょう。一方、電子化によりデータ化すれば検索が容易になり、必要な文書をすぐに取り出すことができ、データ活用の幅も広がります。もちろん、保存・管理も効率化されます。
他のシステムと連携することが可能
前出のFAX-OCR の場合、OCRツールによっては他のシステムと連携して、読み取ったデータをシステムに自動的に入力することが可能です。これにより、一層の業務効率化が実現します。
オフィス以外の場所でも閲覧が可能
紙のFAX文書はオフィスでしか閲覧できません。しかし電子化すればデータはサーバーに保存され、オフィス以外の場所からもアクセスすることが可能です。これはリモートワークの推進にもつながります。
コスト削減が可能
紙のFAXでのやり取りでは、次のようなコストがかかります。
- 印刷するための紙やインキのコスト
- 文書を処理・管理する人件費
- 管理スペースのコスト
FAXを電子化すれば、これらのコストを削減することが可能です。
データを蓄積して分析が可能に
FAX文書の内容がデータとしてデータベースに蓄積されていくと、そのデータをさまざまな業務のマネジメントに生かすことができます。改善点が可視化され、一層の業務効率化につなげられるかもしれません。また、データによっては、マーケティング戦略や経営戦略に役立てられることも考えられます。
PDFデータをテキストデータに変換することのメリットについては、次の記事も参考にしてください
> 「PDFファイルをOCR処理することで何ができる?OCR処理の活用例5選」
FAXの電子化が進まないときにはどうすればよいか
FAXの電子化を検討していても、進まない企業もあります。FAX文書の電子化をスムーズに進めるためには、次のようなポイントを確認しましょう。
- 現在の作業内容や必要な時間を把握する
現在、FAX文書の処理に関する作業にはどの程度の時間や手間がかかっているのかを把握します。またFAXを電子化すればどの程度効果が上がるのかを予測し、比較してみましょう。
- すでにFAXの電子化を進めている事例を知る
取引先やベンダーの事例など、すでにFAXの電子化を進めている事例があればその事例を研究し、自社との差を把握します。作業工数や時間に大きな差があれば、FAXの電子化による効果を実感できるでしょう。
- 電子化を妨げている要因を把握する
FAXを電子化できない理由はどの部分にあるのかを把握し、改善します。例えば社内の非協力的な雰囲気が妨げの要因となっているのであれば、FAXの電子化のメリットを周知し現場の理解を得ることが必要です。
OCRツールを導入し、多くのメリットがあるFAXの電子化を進めよう
FAXを電子化することで、システムへのデータ入力を効率化できます。また、検索や保存、管理が容易になり、データ活用の幅が広がると同時に、コスト削減にもつながります。取引先の業務フローを変更してもらう必要もありません。
OCRツールを上手に選べば、FAX文書の電子化により紹介してきたような多くのメリットを享受できるだけでなく、データ入力の自動化も実現できます。
パナソニック ソリューションテクノロジーでは、注文書・請求書などのOCR処理を得意とする「WisOCR for 注文書・請求書」と、さまざまな用途のOCR処理に対応した「WisOCR」を用意しております。もちろんデータの自動入力も可能です。
OCRツールの導入を検討されている方は、お気軽にご相談ください。
関連記事
パナソニック ソリューションテクノロジー株式会社では、注文書や請求書などの入力や転記作業に対応した「WisOCR for 注文書・請求書」と、申込書や作業報告書・検査表などのあらゆる紙帳票の入力や転記作業に対応した「WisOCR」という2つのAI-OCR製品をご用意しております。AI-OCRの導入を検討されている方は、ぜひ一度お問い合わせください。
AI-OCRのお役立ち資料
AI-OCRの社内導入に向けて
稟議書に記載すべき3つの要素
データ入力業務の効率化を目的に「WisOCR for 注文書・請求書」を導入する際、社内向けの稟議書作成でお役立ていただける内容となっております。
AI-OCRの導入前、必ずトライアルで
確認しておきたい3つのポイント
トラブルを未然に防ぐために、AI-OCRの導入前にトライアルでチェックしておきたい3つのポイントについて、詳しく解説します。
注文書・請求書のDXで乗り越えるべき3つのハードルとは!?
注文書・請求書のDXにおける“ハードル”と、その乗り越え方について解説していきます。
OCRソフトをお探しの方、OCR機能の組み込み開発をご検討中の方
お気軽にお問い合わせください!