「帳票OCR」の導入事例 キヤノンシステムアンドサポート株式会社様

受注伝票の確認作業を70%削減した成功の秘訣とは?
~お客様への確実なサービス提供に貢献する「帳票OCR」~

業務効率化 業務品質向上

  • 1日約1,200件に上る受注伝票の確認作業負荷を大幅に軽減
  • 作業品質向上により、処理ミス「ゼロ」を見事に実現
  • 「帳票OCR」を活用した業務改善が脚光を浴び、社内表彰を受賞

導入のきっかけ

倉澤 隆明 氏

キヤノンシステムアンドサポート株式会社
管理本部 東日本業務センター 係長
倉澤 隆明 氏

キヤノンシステムアンドサポート株式会社 管理本部には東西2箇所の業務センターがあり、全国約200ヶ所に及ぶ営業所の受発注業務を地域を分担して遂行している。

現在、同センターで利用しているパナソニックの「帳票OCR」は、まず2012年末に導入、さらに2013年10月にも追加導入され、受発注業務における作業品質向上、業務効率化に大きく貢献しているという。

それまで東西の業務センターが抱える問題は、膨大な作業量故に、処理ミスが発生してしまうこと、またその処理ミスを確認するための作業負荷が大きいことでありこれらの問題を解決することが課題となっていた。

「営業拠点から送られてくる伝票1件1件に印字されている個別のナンバーを、私たちが把握するための機能が基幹システムにないため、伝票が最終的に正しく 処理されたかどうか確認する手段は、人手による目視チェックしかなく、かなりの時間を費やしていました。また確認の精度も高いとは言えませんでした。」

同センター、東日本受注管理第一課 係長である倉澤氏は当時の苦労を語った。

「現行の基幹システムになんらかのソフトウェアを組み合わせることで、これらの課題をなるべく少ない費用で解決できないものだろうか?」

そんな可能性に期待し、同センターでの検証作業が始まった。

紙に書かれた伝票番号をテキスト化できないか?

同社ではお客様からご注文を頂くと、営業拠点にて、受注伝票と注文書などの関連書類を複合機でスキャンし、業務センターのサーバーへ発注依頼として送っている。

営業拠点に設置されている複合機のパネルには、担当者が簡単に業務センターに送信できるよう、通常発注・緊急発注など5つの区分の送信ボタンがあ る。業務センター側ではその区分に応じ、複合機から送られてくる伝票が、あらかじめ区分ごとに作成されたフォルダーに自動格納される仕組みになっている。

導入システム構成図

ただ、お客様からいただいた伝票はもともと「紙」であるため、同センターではどの伝票が送付されたのか、テキストデータとして把握ができない。

また、その処理量は膨大である。センター側での処理件数は、平均で1日約1,200件にも及ぶという。作業量が多いため、ミスが発生してしまうことがあった。

しかし既存のシステムでは、確認作業を簡素化する機能は存在しなかったため、多大な工数をかけて1件1件、人手による目視チェックで伝票の内容を確認していたのだ。

「基幹システムでの処理が完了したデータはすぐにテキストデータで出力できる。あとは営業拠点から送られてきた帳票の伝票番号をテキスト化し、出力されたデータと照合することができれば確認作業が効率化できる。伝票番号を何とかデータ化することはできないか・・・」

倉澤氏は、OCRが持つ機能をうまく利用することで可能になるのではないか、と考えた。そこでWebサイトでOCRを検索したところ、ヒットしたのがパナソニックの帳票OCRソフトウェアである「帳票OCR」だった。

少ない工数で、処理ミス「ゼロ」に

「帳票OCR」の無料お試し期間を利用し、倉澤氏と同課の林氏は、各営業拠点の複合機から送信される帳票の伝票番号を「帳票OCR」でテキスト化する一方で、基幹システムから処理済みデータを出力。

この2つを、チェック用に作成した簡単なアプリケーションにインポートし照合するという作業を試みた。

案件リストを作成する手間は増えたが、

  1. 作業負荷をとにかく軽く
  2. あってはならない処理ミスを発生させない

という、従来の課題に対する効果は絶大だった。

1件1件、人手をかけて地道に行う確認作業負荷は軽減され、処理ミス件数は「ゼロ」を実現、この一連の作業に要する時間は約70%削減された。

「思った以上に、効果はてきめんでした。」

もちろん、「帳票OCR」の購入に関する稟議は、業務改善点が高く評価され無事に決裁が下りたという。

林 皆人 氏

キヤノンシステムアンドサポート株式会社
管理本部 東日本業務センター 係長
林 皆人 氏

業務効率化と処理ミス「ゼロ」により、「事業部長賞」を受賞

同社では半期に1度、業績や業務効率化プロジェクトなどを対象に表彰する制度がある。今回、同部署の「帳票OCR」導入効果で、チェック作業の大幅時間短縮、処理ミス撲滅の取り組みが脚光を浴び、見事「事業部長賞」を受賞したのだ。

これは作業時間を短縮する、ミスをなくすことに対する直接評価だけではない。チェック作業にかかっていた時間を、他の新しい取り組みに充当するなど、業務改善によって可能になった前向きな取り組みが評価対象となっている。

今後の展望

キヤノンシステムアンドサポート株式会社様

現在、業務センターでは、業務専用の共有パソコンを使い、一連のチェック作業を行っている。担当者にとって便利に活用している「帳票OCR」だが、敢えてご要望をお聞きした。

「本来は個人のパソコン1台ずつに導入すべきものかもしれませんが、共用パソコンで使っていますので・・・」

と倉澤氏は前置きしたうえで、「帳票OCR」へ3つの要望を上げた。

  • OCR認識終了を知らせるアラート機能
    データのOCR処理(文字認識)を共有パソコンで行っているため、離れている担当者にも処理終了を知らせる機能があると便利。
  • OCRの認識ミス内容の特定
    うまく読み取れなかったデータの原因を特定することで、今後のフォーマット作成やデータ入力方法に反映するなど、帳票や運用改善の参考としたい。
  • 操作方法の選択
    キーボードだけで操作ができるように、マウスだけではなく、ショートカットキーを使えるようにして欲しい。

さらに、「帳票OCR」導入の決め手は何だったかをお聞きした。

「実は、商品の特長だけではありませんでした」と倉澤氏、林氏は語った。

「採用の決め手は、さまざまな要望に対するパナソニックさんの素早いご対応でした。いろいろな細かい要望に対応していただき、ほんとうに助かりました。」と2人は続けた。

商品を導入、活用する企業の環境や業務内容、用途はさまざまである。

パナソニック ソリューションテクノロジーでは、今後も「帳票OCR」の機能の充実ときめ細かいフォロー体制により、同社の業務効率化に貢献していきたい。

【お客様プロフィール】キヤノンシステムアンドサポート株式会社様

キヤノンシステムアンドサポート株式会社様

所在地 : 東京都品川区東品川2-2-4天王洲ファーストタワー
資本金 : 4,561百万円(2012年12月現在)
従業員 : 5,409名(2012年12月現在)
事業内容 : キヤノングループにて製造する機器・ソリューションならびに他社製システム機器類のコンサルティングセールスとオフィスのネットワーク構築およびサービス・サポート

キヤノンシステムアンドサポートではキヤノン製品を中心としたドキュメントソリューションをはじめ、基幹業務・情報セキュリティー・ネットワーク構 築など、業種・業務に応じたさまざまなソリューションを提案しております。全都道府県に約200ヶ所の拠点を展開しており、営業・サービス・サポートの各 スタッフが一体となって、コンサルティングから保守サービスまで、ワンストップでお客様のご要望にお応えしています。

帳票OCRは販売しているソリューションの一つです。自社でも導入し活用している実績を元に、導入のお手伝いをさせていただきます。