Meet the IOC Young Leaders! Meet the IOC Young Leaders!

IOCヤング・リーダーズ・プログラムは、それぞれのコミュニティで実施されている草の根スポーツプロジェクトへのコーチング、資金援助、メンターシップのサポートを通じて、影響力のある若者たちの育成・支援をしています。彼らのプロジェクトの様子を覗いてみましょう!

Vol.09 Basketacademy Vol.09 Basketacademy

パウリナ・フリッツ(ドイツ)

バスケットボール、文化、教育を通したグローバルな人材育成

幼少期から青年期にかけて、私はバスケットボールにありったけの情熱を注いでいました。やがて勉強に関心が移り、新しい文化や言語の習得に取組むようになります。私の初めてのオリンピック体験は、ブエノスアイレスで開催された2018年のユース・オリンピック大会でした。そこでIOCヤングチェンジメーカーとして経験したことに大きな刺激を受けて、持続可能な開発に寄与する、「スポーツを通じた社会起業」に興味を持ちはじめました。私は国際文化および経営学の学士号を取得しており、現在は日本でスポーツとオリンピック学の修士を目指しているところです。

Basketacademyとは

IOCヤングリーダーとしての1年目に、「Basketacademy」というプロジェクトを立ち上げました。これは、私が情熱を注いでいる3つの活動、すなわちバスケットボール、文化、教育に、オリンピック精神の中核となるものを組み合わせたもので、それを通じてグローバルな視野を持つ人材を生み出すことを目的としています。その基本は、遊びをベースにした学習機会の提供と、異文化を互いに結びつけることにあります。ここで学べるのは、オリンピック・パラリンピック教育、異文化間教育、そしてグローバルな考え方をもち、地域に根ざした責任ある市民になるための持続可能な開発を目指す教育です。これらの活動は、将来的にはワークショップやキャンプ、国際交流プログラムなどの形で統合される予定です。

詳細は、www.basketacademy.de をご覧ください。

具体的な活動について

2020年3月、セネガルのSEEDプロジェクトと共同で、以下の活動で構成された1日のイベント「Basketacademyユースオリンピック・デイ」を開催しました。

  • セネガルのIOCヤングリーダーと共同で行ったユースオリンピックおよびオリンピックの価値を紹介するワークショップ
  • 2020年東京大会で初めて正式種目に採用され、ストリートから生まれた都会派の新しいスポーツ競技「3on3バスケットボール」をSEEDの学生たちに親しんでもらうための、混成チームによるバスケットボール大会
  • SEEDとオリンピックバリューの連携、人々の生活におけるその意義をテーマに議論が盛り上がったポスター作成ワークショップ
  • 学習成果の発表と振り返りのための締めくくりのセッション

イベントには、55名のSEEDの学生、コーチ、スタッフのほか、ドイツとセネガルからIOCヤングリーダー2名、ダカール州政府からの招待客1名が参加しました。本イベントはメディア・ボランティアの取材を受け、後日アフターイベントムービーも制作しました。

具体的な活動について
具体的な活動について

今後の展望

ユースオリンピック・デイは、アフリカ大陸初のオリンピックイベントであり、2022年ダカールで開催される予定だったユースオリンピックに向けて、ドイツとセネガルのBasketacademyの交流の第一歩となるはずでした。しかしCOVID-19の影響でユースオリンピックが2026年に延期されたため、現在はeラーニングと異文化間コミュニケーションのためのオンラインプラットフォームの構築に注力しています。また、テーマ別に編集した「Basketacademy活動マニュアル」を開発し、各地のバスケットボールクラブや連盟と提携して、私たちの活動を広く展開したいと考えています。長期的には、国際理解の促進、グローバルな人材となりうる若いバスケットボール選手の育成に貢献し、持続可能な社会ビジネスとしてこの事業を確立したいと考えています。

今後の展望
今後の展望