Rio 2016

オリンピック大会の舞台裏

オリンピック大会の舞台裏 映像技術で判定をサポートする
「スポーツ映像判定システム」

写真:リオオリンピックの会場に設置されたスポーツ映像判定システム
顔写真:国際オリンピック委員会(IOC) John Paul Giancarlo

John Paul Giancarlo
国際オリンピック委員会(IOC)
テクノロジーリーダー

顔写真:パナソニックブラジル株式会社 Joe Hicks

Joe Hicks
パナソニックブラジル株式会社
プロジェクトエンジニア

顔写真:パナソニックブラジル株式会社 John Ryder

John Ryder
パナソニックブラジル株式会社
プロジェクト責任者

顔写真:Rio2016 Stefan Timmermans

Stefan Timmermans
Rio2016
シニアプログラムマネージャー

スポーツ競技における最高峰の舞台、オリンピック。世界トップクラスのアスリートたちによる戦いは、時にコンマ1秒のはざまで繰り広げられる。だからこそ、判定においても最高レベルの質が求められている。現代のスポーツ競技において、選手の動きをその場で解析できる技術は、審判が勝敗を判断するために不可欠だ。パナソニックは最新の映像技術により審判の判定をサポートする「スポーツ映像判定システム」を、今大会初めて提供した。AVソリューションを通じてスポーツの感動を届けてきたパナソニックが、その技術を生かし競技のよりスムーズな進行に貢献。アスリートのパフォーマンスが進化し続ける中で、テクノロジーの進化も止めてはならない。それは、オリンピックスポンサーとしての使命でもある。

ターンキーソリューションで組織委員会の負担を軽減

判定システムに対する需要は、ロンドン大会以降増加した。IOCはリオ大会に向け、組織委員会の負担を軽減できる“ターンキーソリューション”を提供できるパートナーを求めていた。判定システムのサービスの大半は、スポーツのビデオ録画および再生であり、AV機器をメインに取り扱うパナソニックこそ、まさに適任であった。IOCでテクノロジーディレクターを務めるジャンカルロは言う。

写真:リオオリンピックのカヌー競技会場に設置された判定システムのビデオカメラ

「ロンドン大会でも、パナソニックのコンポーネントをシステムに組み込んだのですが、今回はさらに競技と製品との相性を考慮したパッケージソリューションを提供してくれる、ということでパナソニックをパートナーとして迎えることを決断しました」。かくしてリオ大会では18会場、競技数ではオリンピックとパラリンピック合わせて35種目にパナソニックの映像判定システムが導入された。

パナソニックのコンポーネントを使用した映像監視システムの構成図:本社またはIT/AVマネージャー室にある予兆監視ソフトウェアを導入したPCや、LANを通じて社内のPCやタブレットからブラウザーで映像の監視/制御が可能。教室/映画館/美術館/店舗などの現場では、LANを通じてプロジェクターやディスプレイに映像を共有し、ワイヤレス通信でタブレットからブラウザーで監視/制御が可能。出先ではPC、タブレット、スマートフォンからVPN接続でLANへアクセスし、ブラウザーで映像の監視/制御が可能となる。

AV技術を生かした高い性能

パナソニックの映像判定システムはサーバーベースのレコーダーである。各サーバーは最大8チャネルのカメラに対応でき、フレームごとに同期した状態ですべて再生が可能だ。競技中に判定が必要になった場合は、フレームごとに何が起きたかを確認し、それを元に審判が判定を下すことができる。オペレーションを担当したパナソニックブラジルによると「審判と運営団体からは素晴らしいフィードバックをいただきました。システムの正確さ、選手の動きが詳細に分かる映像の鮮明さに、非常に驚いていました」と高評価のようだ。このリオ大会で、パナソニックのオリンピックサポートの歴史に、新たな一ページが加わった。

写真:スポーツ映像判定システムを使用して映像を確認するスタッフ