活用例 運用ノウハウ

業務効率の改善に注目されるチャットボット
導入事例とその効果は?

公開日:2022 / 7 / 22更新日:2024 / 2 / 2

社内ヘルプデスクの業務効率化や「働き方改革」の一環として多くの企業で導入が進み、さまざまなメリットを生み出しているのが「AIチャットボット」です。既存のFAQの課題をどう解決し、運用後の改善はどこまでサポートしてもらえるのでしょうか。パナソニック ソリューションテクノロジー株式会社のAIチャットボットFAQサービス「WisTalk」の導入効果を、働き方改革事業部門/オフィスソリューション一部 事業推進課の小川裕幸課長と同営業課の高見秀司課長に解説していただきました。

増加する一人あたりの業務量と働き方改革

少子高齢化が進み、生産年齢人口の減少が加速していくこれからの時代、多くの企業はますます「働き手の確保」に苦戦することになります。従業員一人ひとりが担う業務量や求められる仕事の質はさらに引き上げられることが予想され、より効率的で柔軟な働き方、多様な人材の活用へとシフトしていく必要もあるでしょう。

国が「一億総活躍社会実現に向けた最大のチャレンジ」と位置付ける「働き方改革関連法」の順次施行にともなう各種支援制度の整備、あるいは改革推進を促す呼びかけによって、多くの企業が業務環境の改善に取り組んでいます。例えば、場所や時間にとらわれないリモートワークの推進、短時間勤務制度の導入など、従業員の働きやすさと業務効率化を両立させるために、各企業がさまざまな工夫を凝らしています。

改革がなかなか進まない……悩みが尽きない業務とは?

そのような働き方改革が最も求められている業務の一つが、経理、人事、法務、情報システムなどの各部門が抱える「社内ヘルプデスク」でしょう。

社内ヘルプデスクは、基本的に社内の従業員から電話やメールによる問い合わせが入って業務が発生する「受け身」の立場です。もちろん問い合わせの件数を自身でコントロールすることはできませんし、また内容によっては、相談者の疑問が解消されるまでに何度もやり取りをしなければなりません。

1件ずつ対応する必要があり、その解決に要する時間もバラバラ。さらに専任の社内ヘルプデスク担当者が置かれることは少なく、本来の業務と兼任しながら、少ない人数で大量の問い合わせに対応しているのが一般的。こうした状況が本来の業務を圧迫し、業務効率を低下させています。

減らせない問い合わせをAIチャットボットで解消する

問い合わせの件数それ自体を劇的に減らすのは簡単ではありません。そこで導入する企業が増えているのが「AIチャットボット」。AIチャットボットが自動応答によって「よくある質問」をカバーし、複雑な問い合わせに対してのみ人間が電話やメールなどで対応する。そんな業務分担を目指す仕組みが注目されています。

「社内ヘルプデスクへの質問は『年末調整について教えてください』、『突然メールが受信できなくなりました』、『出張パックの精算に必要な書類は何ですか?』など、重複する項目が多くを占めています。パナソニックグループ内の社内ヘルプデスクでも、同じことを何度も質問されて困っている、コア業務の時間が確保できないといった声がありました。それなら、きっと多くの企業が同じ問題を抱えているだろう。そこで、まずは『社内ヘルプデスク』の業務効率化を狙ったAIチャットボットの開発に着手しました。AIチャットボットが問い合わせの対応を代行してくれることで、社内ヘルプデスクは本来の業務に専念する時間をつくることができる。働き方改革の一環として、お客様へお役立ちできるだろうと考えたのです」
パナソニック ソリューションテクノロジー株式会社の高見秀司課長は、AIチャットボットFAQサービス「WisTalk」が生まれた背景を振り返ります。

また、同社の小川裕幸課長は、WisTalkと他の一般的なチャットボットサービスが大きく異なる点について、「パナソニックグループ各社で導入されるなど、社内ヘルプデスク向けAIチャットボットとして豊富な実績があり、データに裏づけられた精度の高いFAQを提供できること」だと言います。
「よほど特殊な部門でなければ、経理、人事、法務、情報システムといった領域に必要なFAQは、どの業種でも大部分は共通しています。パナソニックグループにおける数万人規模の運用実績で得た膨大なノウハウは、FAQテンプレートとして他社でも十分にご活用いただける。その点はWisTalkの大きな強みです」

パナソニック ソリューションテクノロジー株式会社 オフィスソリューション一部 営業課 高見秀司課長(左)/同事業推進課 小川裕幸課長(右)
パナソニック ソリューションテクノロジー株式会社 オフィスソリューション一部 営業課 高見秀司課長(左)/同事業推進課 小川裕幸課長(右)

既存のFAQでは見えづらい改善点も「WisTalk」なら可視化できる

社員が問題を自己解決できるよう、社内向けのイントラサイトなどに各部門のFAQ情報を掲載するといった試みは、多くの会社で行われています。しかし、掲載中のFAQで、社員がどのくらい疑問を解消できているのか、またどの部分を改善したら利用頻度が高まるのか、明確な判断材料が得られにくいという課題がありました。

しかも、働き方改革の推進を契機に職場のルールが変更されたり、新規に機器や業務システムが導入されたりすることで、社内ヘルプデスクに寄せられる質問の内容も、想定していなかったものがどんどん加わります。以前作成したFAQが、現在の問い合わせの傾向を踏まえたものになっていない。そんなギャップが放置されてしまっているケースは少なくありませんでした。WisTalkなら「AIチャットボットがどの質問を解決できなかったのか」をスコアとして可視化できるので、優先的に改善すべき項目が明確となり、質問を入れ替えたり、言い回しを変更したりして、ムダなく効率的にブラッシュアップすることができます。

解決できなかった問い合わせ内容をダッシュボードで可視化する イメージ
解決できなかった問い合わせ内容をダッシュボードで可視化する

「利用者の“いいね”を増やすことも大切ですが、むしろ、回答できなかった項目を分析することに改善の大きなヒントがあります」と小川課長。

「私たちも、お客様と一緒にしっかりとFAQの項目をケアして、WisTalkを育てていきます。導入企業では、平均的に90%前後の正答率に達しています」(高見課長)

サービスの質の標準化も導入のメリット

WisTalk導入の効果は、導入前後の問い合わせ件数などを比較することで確認できます。実際、WisTalkを導入したお客様からは「月に400件を超えていた電話の件数が半減」、「AIチャットボットなら24時間365日対応できるので、時差がある海外勤務の従業員の疑問も解消」、「電話やメールとちがって利用者は待たされずに済む」、「導入部門の担当者が自らQ&Aを登録してFAQをタイムリーにブラッシュアップできる」など、導入効果について多岐にわたる声が寄せられています。

また、すべての問い合わせに人間が対応する場合、担当者によって「回答のバラツキ」が生じて利用者の満足度を低下させてしまったり、「特定の人だけがもっている対応ノウハウ」が生まれて業務の引き継ぎがうまくいかなかったりすることが起こり得ます。一方、WisTalkの回答は正確でブレません。さらに文字の記録として残ることで、さまざまな人が共有できる「社内ヘルプデスクの財産」として蓄積することもできます。

実用レベルの機能を試せる手厚いトライアルサービス

「効果を実感している」という声が着実に増えているものの、社内ヘルプデスク向けAIチャットボットの本格的な広がりは、まだこれからという段階でもあります。「AIの知識がないからちゃんと運用していけるのか不安」、「導入時に自分たちでQ&Aを用意するのは大変だ」、「AIチャットボットが動き始めるまでにかなり待たされるのではないか」など、さまざまな疑問もあるでしょう。

「WisTalkの導入をご検討いただくにあたっては、かなり手厚いトライアルサービスを用意しています。実際に使用することを想定したQ&Aデータを登録し、AIがどのように学習していくのかをお試しいただくことも可能です。Q&Aデータをお持ちではないという場合は、当社のテンプレートをお渡しして、学習プロセスなどをご覧いただくこともできます。さらに、社内ヘルプデスクの利用のされ方など、お客様と細かなポイントをお話しして、企業ごとの社内ヘルプデスクの状況に合わせたチューニングまでサポート。機能を実用的なレベルにまで近づけたWisTalkを体験してもらうことができます」(小川課長)

「WisTalkは、短期間でサービスをスタートさせることができます。当社に問い合わせてきたり、AIチャットボットご紹介セミナーにお越しいただいたりする企業の多くは“なんとなくやってみよう”ではなく“導入してしっかりと成果を出したい”という思いが強い。その期待に応えるために、AIチャットボットを構築して『あとはご自由にお使いください』で終わるわけにはいきません。安定稼働するまでしっかりと伴走します。まずはお気軽にお問い合わせいただけたらと思います」(高見課長)

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※ 出典: ITR「ITR Market View : ビジネスチャット市場2022」

  • チャットボット市場 - BtoE用途 : ベンダー別売上金額シェア (2020年度~2022年度予測)

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