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チャットボットの導入活用事例7選!費用対効果の算出方法も解説

公開日:2022 / 9 / 21更新日:2024 / 2 / 2

DX推進のはじめの一歩として、チャットボットを導入する企業が増えています。社内問い合わせ対応やお客様対応など、業務シーン別の導入活用事例を紹介。費用対効果の算出方法や失敗しないポイントもわかりやすく解説します。

< 目次 >

DX推進のはじめの一歩に、チャットボットが注目されている


DX推進のはじめの一歩として、チャットボットを導入する企業が増えています。なぜ、DXのはじめの一歩としてチャットボットが注目されているのでしょうか。
そもそもDXは大きく分けると「守りのDX」と「攻めのDX」2つに分けることができます。企業が成長しグローバル競争に勝ち抜いていくためには抜本的なビジネスモデルのデジタル改革である攻めのDXが必要ですが、攻めのDXを行うためには守りのDXから推進していく必要があります。
守りのDXから段階的に進めることで、現場にデジタル化を浸透させ、企業に必要なIT人材を育成し、段階的に各業務のプラットフォームを統合し拡大させることで、攻めのDX実現の壁を解消させることができます。
守りのDXの実現にはさまざまなソリューションがありますが、今回は自動化しやすいお問い合わせ対応業務効率化の手段である「チャットボット」の活用事例をご紹介します。

チャットボットの活用シーン


チャットボットで業務効率が見込める業務についてご紹介します。

  1. 社内問い合わせ対応

人事・総務・情報システム・経理などのバックオフィス部門では、本来の業務と並行して問い合わせ対応を行っているケースが多いため、従業員から問い合わせがあると業務の手を止めて回答を行う必要があります。チャットボットに従業員からの問い合わせ対応を代行させることで対応工数を削減し、業務改善を行うことができます。詳しくは次のリンクから社内問い合わせ向けのチャットボットについてご覧いただけます。

      2. カスタマーサポート

    製品の仕様やトラブルについての問い合わせ対応を行うカスタマーサポートでもチャットボットを活用することができます。チャットボットは24時間365日対応を行うことができるので、窓口の営業時間に関わらず顧客の疑問を解消することができます。また、コールセンターの場合はなかなかつながりにくケースがありますが、チャットボットで一次対応を行い、対応できなかったものだけを有人のオペレーターが対応することで問い合わせ対応を効率化し、顧客満足度を高めることができます。

      3. マーケティング

    ECサイトなどの「マーケティング」用途に特化したチャットボットも増えています。マーケティング用途の場合はカスタマーサポートのような丁寧な顧客対応を行うための機能に加えて、利用者を特定や利用者に合わせた情報をプッシュし販売活動の促進を行うことができます。自社のECサイトへチャットボットを組み込むことでサービスの購入につなげることができます。

      4. 販売店・代理店からの問い合わせ対応

    営業や代理店からの納期や在庫・代替品・製品仕様に関する問い合わせの対応も、チャットボットで効率化させることができます。営業や取引先からの問い合わせは、その先の顧客に回答が必要なためすぐに対応を求められるケースが少なくありません。チャットボットは24時間365日即時回答することができるため、営業や取引先を待たせることなく解決することができます。詳しくは次のリンクから販売店・代理店向けのチャットボットについてご覧いただけます。

      5. コールセンターのオペレーター業務での利用

    コールセンターの場合はお客様の問い合わせだけではなく、オペレーターのナレッジ共有にも活用することができます。

    コールセンターは顧客を直接対応するため満足度を高めるうえで非常に重要な部門です。オペレーターの対応がサービスや企業へのイメージに影響するため高い対応品質が求められます。

    チャットボットに回答案やヒアリング項目をナレッジ化しておくことで、オペレーターは数秒で必要な情報を検索し素早く質の高い回答を行うことができるようになります。

    社内問い合わせ向けチャットボットの導入成功事例


    人事・総務・システム・経理などバックオフィスの社内問い合わせ対応をAIチャットボットで効率化した事例をご紹介します。

      1. 労務関連の問い合わせ対応を効率化 | 株式会社クスリのアオキ

    株式会社クスリのアオキ様

    株式会社クスリのアオキ様

    【事業内容】医薬品・化粧品・日用雑貨などの近隣型小売業、調剤業務
    【導入部門】総務部労務課

      課題

    • 事業規模拡大により従業員からの問い合わせが増加し、労務課の業務がひっ迫
    • 「土日に連絡が取れない」、「メールでの返信が遅い」など従業員からの苦情が問題に

      効果

    • 業務負荷を約75%削減、約3,500時間の人時削減に成功
    • 質を落とさず従業員が疑問をすぐに解決できるように改善
    • 給料などデリケートな問い合わせへの対応を代行させることで 担当者の心理的負担を軽減

       2. 新基幹システムに関する問い合わせ対応を効率化 | ミツワ電機株式会社

    ミツワ電機株式会社様 イメージ

    ミツワ電機株式会社様

    【事業内容】電設資材・住宅設備機器の販売
    【導入部門】情報システム部

      課題

    • 電話・メールでの個別問い合わせ対応が非効率だと、担当者が長年課題に感じていた
    • 基幹システムの刷新により、多数の問い合わせが担当者に殺到することが予想されていた

      効果

    • 200件に100時間→100件に50時間へと半減
    • 一次対応は基本的にWisTalkで実施。ユーザーの自己解決を促すことができ、問い合わせ総数に占める自己解決率は91.3%
    • 自己解決件数は14,478件。1件当たりの問い合わせ対応時間を5分とすると、約1,207時間の削減に成功

      3. パナソニックグループ数万人規模での問い合わせ対応を効率化 | パナソニック フィナンシャル&HRプロパートナーズ株式会社

    パナソニック フィナンシャル&HRプロパートナーズ株式会社様

    パナソニック フィナンシャル&HRプロパートナーズ株式会社

    【事業内容】パナソニックグループの経理・財務、人事業務
    【従業員数】667人

      課題

    • グループ全体から寄せられるフォームからの問い合わせや電話、メールによる問い合わせ対応で業務に集中できない
    • 問い合わせフォームへの入力や電話に時間がかかり、業務を中断することになるため、業務効率が低下する
    • 海外拠点からの問い合わせ、土日の問い合わせに対してタイムラグが発生し、解決まで時間がかかる

      効果

    • FAQで解決できなかった初歩的な内容の問い合わせはほぼゼロに減少させ、対応に要していた時間を有効活用
    • 担当者に問い合わせをせずに利用者が自己解決できることで業務を中断する必要がなく、負荷軽減
    • 海外拠点や業務時間外であっても、すぐに回答が得られ、解決までの時間短縮

      4. 下請法、社内既定関連の社内ヘルプデスク問い合わせ対応を効率化 | パナソニック株式会社グローバル調達社

    パナソニック株式会社グローバル調達社

    パナソニック株式会社グローバル調達社

    【事業内容】パナソニックグループの調達業務
    【導入部門】法務部・総務部

      課題

    • 問い合わせへの対応により他の業務が停滞
    • 電話や口頭での対応では正確に意図が伝わらず、「言った」「言わない」という問題が発生

      効果

    • 毎月200件超の問い合わせ対応を自動化することにより、ヘルプデスク以外の業務に集中することが可能に
    • コンプライアンスに関わる質問には、文字情報による回答で「言った」「言わない」というリスクが回避可能に
    • 24時間365日問い合わせが可能なため、利用者がその場ですぐに疑問を解消可能に

    販売店・代理店からの問い合わせ対応の導入成功事例


    販売店・代理店・営業部門から製品担当者や営業サポート部門への問い合わせ対応をAIチャットボットで効率化した事例をご紹介します。

       1. 全国の営業店からの問い合わせ対応を効率化 | 共栄火災海上保険株式会社

    共栄火災海上保険株式会社様 イメージ

    共栄火災海上保険株式会社様

    【事業内容】火災保険、傷害保険、自動車保険などの各種保険商品の引受など
    【導入部門】営業サポート業務部

      課題

    • 定型的な照会を削減し、営業店の業務効率化を図りたい
    • 社内資料に記載がある内容など、定型的な照会について、対応の自動化が必須

      効果

    • AIチャットボットの利用は月平均でおよそ9,100件に上り、照会件数は約13%減少
    • 定型的な照会も以前より減少し、質問者・対応者双方の心理的負担が軽減

    コールセンターのオペレーター業務での導入成功事例


    コールセンターのオペレーター業務をAIチャットボットで効率化した事例をご紹介します。

      1. コールセンターのオペレーターの生産性が約133%向上 | 日本PCサービス株式会社

    日本PCサービス株式会社様

    日本PCサービス株式会社様

    【事業内容】IT関連機器の駆けつけサポート
    【導入部門】コールセンター

      課題

    • 問い合わせ対応用マニュアルが不十分で、対応品質がオペレーターの知識や経験に依存
    • オペレーターでは解決できない内容についての照会が集中し、管理者の業務がひっ迫

      効果

    • お客様一人あたりの対応時間約17%の削減・対応品質の向上が実現
    • 管理者・オペレーター双方の業務負荷とお客様の“待つストレス”を軽減

    他にも次にページでは様々な業界職種でのAIチャットボットの導入事例をご紹介していますので、ぜひご覧ください。

    チャットボット導入に失敗する企業の共通点


    チャットボットは導入するだけでは効果は出せません。うまく運用ができないと、せっかく導入してもチャットボットが利用されない、問い合わせが減らないなど効果が出ないケースがあります。最後に導入に失敗した企業にありがちな3つの原因をご紹介します。

      1. チャットボットが周知されていない

    利用者がチャットボットの存在や利用方法を知らない場合は導入しても利用されず、問い合わせの削減につなげることはできません。このような事態にならないためにはチャットボットを導入するときに利用者にしっかりPRすることが重要です。チャットボットの認知度を高め、使ってもらうためにはまずは「広める」、そして興味関心を高めて「使い続けてもらう」ことが重要です。

    「広める」施策「使い続けてもらう」施策
    • サイトトップページへの掲載
    • 説明会の実施
    • 社内報やニュースリリース
    • メルマガ配信
    • キャラクターの活用
    • 雑談できるようにする
    • 利用者への定期発信

      2. 聞きたいことに対応していない

    聞きたい質問がチャットボットで対応できない場合は、チャットボットの存在を知っていても使う機会がなく利用されません。そのような場合には、チャットボットで対応できる業務範囲を広げ利用機会を提供することで、まずはチャットボットに触ってもらう機会をつくることが重要です。

    (対応業務を増やす3つの方法)

    1.ログから未回答の質問を追加 2.アンケートで質問を募集 3.部門を広げる

      3. 使ってみたけど聞きたいことに答えてくれない

    チャットボットが利用者の質問にうまく回答ができなかった場合は、使えないといった印象を与えてしまい、利用が停滞します。このようにならないためには、チャットボットをメンテナンスし回答精度を改善する必要があります。

    AIチャットボットはうまく運用ができないと、せっかく導入しても効果を出すことができません。導入に失敗しないためにはサポートの手厚いチャットボットを選択することが重要です。

    チャットボットの費用対効果を算出する方法


    チャットボットの導入効果を測定するときは定量効果・定性効果の両面から検証することが重要です。

      1. 定量効果の測り方

    チャットボットの定量効果ではチャットボットで削減することができた対応工数やコストを算出します。投資対効果はチャットボットを導入して得た「削減コスト」から導入や運用にかかった「投資コスト」を引くことで算出することができます。

    投資対効果=削減コストー投資コスト

    導入前の対応工数が計測できていなかった場合には、利用数と正答率からチャットボットで自動化できた想定削減件数を算出することができます。

    利用数×正答率=自動化出来た件数(想定削減件数)

    「WisTalk(ウィズトーク)」では利用数と正答率をダッシュボードで簡単に確認することができます。

    正答率:91% 利用数:1,000件

    例えば上図の2022年2月の想定削減工数を算出する場合は、次のように計算を行います。
    利用数1,000件×正答率91%=910件
    1件当たり5分で対応したと想定した場合の想定削減工数は約76時間と算出することができます。
    910件×5分=4,550分(約76時間)

       2. 定性効果の測り方

    チャットボットの効果はチャットボットで削減できた定量効果だけではなく、定性効果も見ておくとよいでしょうか。定性効果は利用者・運用者の両側面から測定します。

    (利用者の定性効果の例)

    • 24時間365日待ち時間なしに問い合わせができる
    • ささいなことでも聞きやすい

    (運用者の定性効果の例)

    • 回答品質が均一化し、サービスレベルが向上した
    • 業務の属人化が解消された
    • 会話ログやQ&Aデータを一元管理することでナレッジの蓄積につながった

    WisTalkでは「問い合わせ件数」「人件費」「問い合わせに費やす時間」などの簡単なヒアリングでAIチャットボットの投資対効果のシミュレーションを提示させていただきます。


    DX推進のはじめの一歩として、チャットボットを導入する企業が増えています。DX推進のはじめの一歩に「AIチャットボット」を検討してみませんか。導入事例集ではさらに詳しい導入効果や活用事例をご紹介しています。チャットボット導入を検討されている方は、ぜひお問い合わせください。

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