高効率ビル用マルチ UX6
(CU-UX6シリーズ)
電子マニュアル
事前計画 集合設置計画
室外ユニット集合時設置スペース
<上吹室外ユニットの集合設置>
1)室外ユニットブロック間距離
室外ユニット同士が密着設置すると、据付方法により、吹出し空気が吸い込まれてしまうエアーショートが発生します。
室外ユニットのブロック間距離は、下記のようにしてください。
隣り合う室外ユニットブロックの室外ユニット台数を均等に振り分けられない場合、台数の多い方を基準としてブロック間距離(Laa)にしてください。
*室外ユニットブロックの室外ユニット間距離は、天面間距離は最低の60mmで計算しています。
*防雪ダクトを取り付ける場合は、ユニット間180mmとしてください。
*これは集合設置を考えた場合の最低の数値となっています。
施工、メンテナンスに必要なスペースを考慮して決定してください。
2)室外ユニット列間の距離
各列の据付馬力の内で、最大馬力数(SP/列)を求めます。この馬力数(SP/列)と室外据付状態から表1の該当グラフで必要な列間距離Luuを求めてください。
*室外ユニットの前面(サービス面)が向かい合う場合は、表1の該当図番で求めた列間距離Luuが1m未満の場合は1m以上としてください。
*列間距離Luuが1mを超える場合は、表1の該当図番で求めた列間距離Luu以上としてください。
表1
3)集合設置した室外ユニットに対する空気流入の検討
a. 検討手順
必要吸込み面積の算出
↓
流入面積の算出
↓
有効吸込み面積を求める
↓
吸込み面積の判定
*吸込面積が満足されない場合は、壁の高さを低くする、壁の開口部を大きくする、スタックを取り付ける等の対策を行ってください。
b. 必要吸込面積の算出
集合設置をする室外ユニットの合計馬力(PSt)から、周囲からの空気が流入する必要面積Srを求めます。
●必要吸込面積が満足されていない場合の不具合点
吹出し側と吸込側がしゃ断されている場合:吸込風速増加による機外静圧の増加によって風量がダウンします。
吹出し側と吸込側がしゃ断されていない場合:吸込風速はほとんど増加せず、吹出した空気を再び吸込んでしまうエアーショートが発生します。
Sr=PSt/2 Sr:必要吸込面積[m2] PSt:室外ユニットの合計馬力[PS]
Sr[m2] は、エアコンが支障なく運転できる最低必要な吸込面積です。
図1
図2
c. 周囲からの吸込空気の流入面積(吸込面積:Sの計算)
集合設置された室外ユニット(室外ユニット群)の周りで、室外ユニット群の吸込空気への障害物や、ルーバー壁などを考え、周囲の吸込面積を求めます。
(手順1)
次の式から吸込み高さ[Ha]を計算します。
吸込み高さHa=Hu+α+1.5×Ht+Lw
Hu:かさあげ高さ(m)
Ht:スタック高さ(m)
Lw:壁との距離(m)
α:室外ユニット高さ(m) (UX6:1.66)
(手順2)
次の式から有効吸込寸法[Hwet]を計算します。
各部の寸法は、図2を参照して決定してください。
A)空気を通す壁の場合
Hw≧Haの場合Hwet=(Ha-Hw+Hl)×Xl+Hs×Xs+Hk×Xk+Hf×Xf
Hw<Haの場合Hwet=(Ha-Hw)+Hl×Xl+Hs×Xs+Hk×Xk+Hf×Xf
Hw:実際の壁高さ(m)
Hl:開口率[Xl]の壁 計算式「(Hw-(Hs+Hk)」で求める計算値
Hs:開口率[Xs]の開口部
Hk:開口率[Xk]の壁(基礎部)
Hf:開口率[Xf]の床開口部の寸法
B)空気を通さない壁の場合
Hw≧Haの場合
Hwet=Hwe=0
Hw<Haの場合
壁の見かけ高さ[Hb]を計算します。
Hb=Hw-Hu-1.5×Ht
グラフ4のHbとLwの交点から有効吸い込み高さHweを読み取ります。
Hwet=Hwe
(手順3)
有効吸込み長さLeを求めます。
Lw ≧6mの場合は
Lwe=6
Lw<6m の場合は
Lwe=Lw
Le1=Lwe4+Lm+Lwe2
Le2=Lwe1+Ln+Lwe3
Le3=Le1
Le4=Le2
次に各壁面からの有効吸込面積を求めます。
S1=Hwet1×Le1
S2=Hwet2×Le2
S3=Hwet3×Le3
S4=Hwet4×Le4
(手順4)
隣り合う2面の有効吸込面積を求めます。
S12=S1+S2
S23=S2+S3
S34=S3+S4
S41=S4+S1
(手順5)
< 吸込面積の判定>
吸込面積と最小吸込面積において、以下の1,2の条件を満たすことが必要です。
①有効吸込面積[St]が必要吸込面積[Sr]より大きい。
②隣り合う2面の面積(S12、S23、S34、S41)の内で、最小の値が[Sr]の25%以上あること。(図3、4参照)
*S12~S41で吸込面積が0となってしまう場合には据付不可とします。
手順5で判定が満足した場合には終了です。
満足しない場合は、スタック高さ、かさあげ高さ、開口部寸法、開口率などを再検討して上記計算を行なってください。
図3
隣り合う2面の有効吸込み面積が0の場合は、
設置不可能
図4
向い合う壁の有効吸込み面積が、
0の場合でも隣り合う壁の一方が
必要吸込み面積が25%以上あれば、設置可能
(全体の必要吸込み面積は最低100%)