方針

パナソニックグループは創業以来、「事業活動を通じて、世界中の人々のくらしの向上と、社会の発展に貢献する」という経営理念に基づき、事業活動を行っています。そしてパナソニック エナジーグループは、事業環境の変化が年々激しさを増し不透明な状況が続く中において、より中長期的な視点で経営を進化させるため、2022年4月にパナソニック ホールディングスを親会社とする事業会社制(持株会社制)へ移行しました。事業会社のひとつである当社では、コーポレートガバナンスを重要な基盤と認識しています。会社全体に関わる重要な業務執行を決定し、取締役の職務執行を監督する「取締役会」と、取締役会から独立し、取締役の職務執行を監査する監査役制度を基礎として、取締役会の諮問機関である「指名・報酬諮問委員会」、その他重要な委員会を設置することなどにより、実効性のあるコーポレートガバナンス体制の構築・強化に努めています。

コーポレートガバナンス体制と取り組み

取締役会

当社の取締役会は、当社事業領域に関する優れた見識と高度な業務遂行能力を有している取締役5名で構成され、毎回の取締役会には監査役3名が出席し(2026年3月時点)、取締役による職務の執行を監査しています。また、迅速かつ的確な経営判断により、適切な事業活動の推進に資することを目的として、取締役会は少なくとも2カ月に1回実開催しています。必要に応じ、実開催又は書面にてフレキシブルに臨時の取締役会決議や報告を実施するなど、急激な事業環境の変化や強力な事業推進が求められる場面に迅速に対応できるよう運営されています。

なお、2025年度の当社取締役会は定時7回、書面決議を含む臨時取締役会が14回開催されました。同年度の取締役会への取締役の出席率は98.8%、監査役の出席率は100%でした。

コーポレートガバナンス体制図(2026年3月時点) 

コーポレートガバナンス体制図。監査役などの監査機能や取締役会などの監督・意思決定機能は、株主総会によって、専任・解任および報酬枠の決定がなされる。また、これらの機能により、経営会議や事業部などの業務執行機能は監査、監督・意思決定されている。

* エンタープライズリスクマネジメント

監査役

当社では当社業務に精通した高度な監査能力を有する者から選ばれた常勤監査役2人と、財務・会計に関する知見および経験を有する監査役1名を選任し、当社グループのガバナンスのあり方とその運営状況を監視し、効率的・組織的な監査ができる体制になっています。監査役は多数決ではなく単独でその裁量的判断に従い監査機能を発揮することができる独任制のもと、取締役会に出席し意見を述べるほか、現地確認や従業員等からのヒアリングを含む定期的な往査、取締役の職務の執行状況など日常の経営活動の監査を行っています。また、監査役間で定期的に監査役協議会を開催し、監査方針の策定や情報交換を行うとともに、内部監査部門、会計監査人とも定期的に情報交換を行うなど連携しています。

会議体・委員会

当社では、執行役員で構成される経営会議を設置し、経営上の重要事項について機動的な審議を行うことで、適切な事業運営を推進しています。

当社の執行役員は12人(2026年3月時点)で、各々の分野で深い知識経験を有しています。経営会議は、当社の経営全般に関する事項の迅速かつ適切な議論・報告を目的に、原則月2回開催し、当社における意思決定のプロセスと範囲を明確にすることで、ガバナンスの確立・強化を図っています。

また取締役会の諮問機関として、指名・報酬諮問委員会を設置し、取締役・執行役員の「選解任、報酬」について、客観性と透明性を強化しています。さらに、エンタープライズリスクマネジメント(ERM)委員会を設置し、当社グループレベルでの横断的なリスクの特定・評価・対応策の策定を行っています。ほかにも、ESG委員会を設置し、ESGに関する全体計画の立案、進捗状況のモニタリング、達成状況の評価を行い、取締役会へ報告・提言を行っています。

役員報酬制度の概要

執行役員の報酬制度は、基本報酬と業績連動報酬で構成され、調整後営業利益(AOP)やフリーキャッシュフロー(FCF)などの財務目標と、 KPIやESG視点での非財務目標の達成度合いに基づいて決定されます。

環境貢献、 重篤災害、コンプライアンスを非財務目標におけるESG視点として取り入れ、非財務の面からも企業価値向上を図っています。

内部統制

当社は取締役会において、当社グループにおける業務の適正・報告体制の確保、取締役の職務執行の適法性・効率性の確保、リスク管理、監査役の独立性・実効性の確保等を定めた「内部統制システムの整備に関する基本方針」を制定しています。

これらの各基本方針に基づき、各種規程の制定や委員会等の設置・運用、教育、子会社を含めた往査・監査、不正防止・早期発見のためのホットラインおよび取引・契約リスクマネジメントの仕組みの運用などを行っています。これらの内部統制システムを構築することによりガバナンスを強化し、健全かつ効率的な業務運営、経営基盤の強化に継続的に努めています。

ERM委員会

当社ではリスクを的確に管理し、適切な対策を講じることによって、事業目的の達成と持続的かつ安定的な発展をより確実なものとすることを経営における重要課題と位置づけ、「パナソニックグループリスクマネジメント基本規程」に基づきリスクマネジメントを推進しています。

社内におけるリスクマネジメントの推進体制として、リスクマネジメント担当役員を委員長、法務・人事・経理等の機能部門の担当役員を委員とし、監査役も出席するERM委員会を設置し、事業・業務に由来するリスクの管理を実施しています。

当社は事業活動に影響を与える可能性があり、オペレーション上の「脅威」となる事象を「オペレーショナルリスク」と定義しています。年1回のサイクルで、外部要因・内部要因の変化等を踏まえて想定されるオペレーショナルリスクを網羅的に洗い出すことで「リスクインベントリー」を更新し、インベントリー上すべてのリスクを対象として、財務・非財務両面の評価軸によるリスクアセスメントを実施しています。また経営・事業戦略の立案・意思決定に際して、事業目的の達成上の「機会」または「脅威」となりうる不確実な事象を「戦略リスク」として、オペレーショナルリスクのアセスメント時に併せて検討・抽出しています。

ERM委員会では、リスクアセスメント結果について、当社の経営・事業戦略と社会的責任の観点から審議を行い、経営上の重要リスク候補を選定します。選定された重要リスク候補は、経営会議に上程され、審議を行った上で、当社としての重要リスクが決定されます。重要リスクが決定されると、リスクオーナーを中心に対応策の策定・実施および進捗状況のモニタリングを行い、継続的な改善に向けて取り組んでいきます。

ERM体制図

ERM体制図。ERM委員会は取締役会や経営会議へ報告し、指示を受ける。ERM委員会は各リスクオーナーである、CSO、CFO、CHRO、CISO、CLO、CQO、CTO、製造担当、調達担当、営業担当から構成されており、委員長をリスクマネジメント担当、事務局をリーガルセンターが務めている。
2026年度重要リスクマップ。発生可能性(低・中・高)と影響度(低・中・高)のマトリクスで、①工場・製造システムへのサイバー攻撃、②自然災害・貿易規制、③米中欧の政策変化、④大規模システム障害、⑤ITシステムへのサイバー攻撃の5項目を分類した図