第20回:シリーズ『AI画像認識 再入門』(2/2)

どうなる?どうする?「ヒト」と「AI」の共存共栄

共存共栄の視点

一方で、AIはあくまでもヒトの能力や生産性を高めてくれる、あるいは拡張してくれる道具であって、AIとヒトは対立する関係にはなく、共存共栄の関係にあるという見方もあります。

例えば、AIが将棋のプロに勝利したという点についても、自動車や列車が、どんなヒトよりも速く走れるようになったのと同じ技術の進化に過ぎず、特に驚くべきことではないという考え方です。そして自動車や列車が、ヒトの移動の能力を飛躍的に高めて、社会や暮らしを変え、さまざまな産業を発展させたり、創出したりしたように、AIもまたヒトの能力・生産性を飛躍的に高めて、社会やヒトの暮らし、そして産業のあり方を変える可能性があるというわけです。

確かに、AI画像認識を活用することで、ラインを流れる数百、数千の商品の検品を瞬時に行って不良品の可能性の高いものを抜き出し、ヒトに最終的な判断を委ねるようなシステムが実現される可能性があります。そうなれば、ヒトだけでは不可能だった全品チェックが可能になります。

また、AIならば、過去に蓄積された膨大な数の判例の中から、裁判に役立つ可能性の高い判例を即座に見つけてきたり、大量の症例を元に、患者の症状の原因を推定したりすることが可能であり、それは、弁護士や医師の能力・生産性を高める仕組みと言えます。さらに、超高感度のセンサから情報を収集するAIがヒトには見えない事象や聞き分けられない音などをとらえて、建物や機械のさまざまな徴候を検知し、ヒトに知らせてくるようになるかもしれません。

このようにAIを、ヒトの能力・生産性を高める道具、あるいは拡張する道具と見なせば、ヒトとAIとのコラボレーションによって、いろいろな可能性が広がっていく未来が思い描けます。AIとヒトとの関係が今度どうなるかについては意見が分かれるところでしょうが、AIとヒトが共存共栄する将来もありえることは間違いありません。とりわけ、少子高齢化・労働人口の減少に歯止めがかからない日本にとっては、進化を続けるAIの力を借りて、ヒトの能力・生産性を飛躍的に高める、あるいは大きく拡張することが、より強く求められていると言えるのではないでしょうか。

―― 監修 ――

中尾 雅俊

 

中尾 雅俊
パナソニック ソリューションテクノロジー株式会社
産業IoT SI部 ソリューション推進一課 主事

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